Pratibhanusarini --- 九州インド哲学ブログ2

On Indian Philosophy and Buddhist Studies

Correction of Jinendrabuddhi's Pramanasamuccayatika

Jinendrabuddhi's Pramanasamuccayatika p. 13, l. 9:

niHZeSaM gataH sugataH. nirgataM ZeSam *asyeti vigrahaH.
*asya em. ('di'i T): ata Ms

校訂者(達)は,チベット訳にしたがってasyetiと読みを訂正しています.

脚注4に記されるように,写本はata itiと読んでいます.すなわち,

nirgataM ZeSam ata iti vigrahaH.

となります.

nisの分析としてnirgata(出て行った,離れ去った)を用いているのですから,「彼から(atas)残余が出て行った」のほうが,「彼の(asya)残余が出て行った」よりも語の分析としては自然でしょう.

少なくとも,ここでわざわざ写本の読みにemendationを加える必要はなさそうです.

訳は次のようになるでしょう.

「残余なく行った人が善逝.『彼から残余が出て行った』と[『残余なく』は]分析される.」
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  1. 2006/10/28(土) 09:25:32|
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ポンディシェリなどの写真を追加


http://www.k4.dion.ne.jp/~sanskrit/

のGalleryに追加しました.

I added new and old photos.
  1. 2006/10/24(火) 18:03:39|
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カビールの言及する「六派哲学」

橋元泰元訳注『宗教詩 ビージャク インド中世民衆思想の精髄』(平凡社 東洋文庫703)は,カビール(1398-1448頃)の語録『ビージャク』の和訳です.

ラマイニー1.5(16頁)
「三者はそれから梵卵(宇宙)の部分を創った。六派哲学と九十六の支派[を創った]。」

これに対する注(204頁)において橋元氏は次のように記しています.

「『六派哲学』は,一般的には正統的ヒンドゥー教の哲学すなわちサーンキヤ,ヨーガ,ニヤーヤ,ヴァイシェーシカ,ミーマーンサー,ヴェーダーンタを指す。」

これは通常の「常識的」な解釈です.すなわち,六派の六は,姉妹学派である次の2X3を指すという「常識的」な見解です.

1.サーンキヤ,2.ヨーガ
3.ニヤーヤ,4.ヴァイシェーシカ
5.ミーマーンサー,6.ヴェーダーンタ

続けて,橋元氏は「その詳細は不明である」としながら,次のように記しています.

「しかしBPPは,宗派の伝統的な説に従って次の『九十六派』のなかの六種類の派を挙げている。」

これは次のような「六」です.

1.サンニャースィー(出家遊行者)
2.ヨーガ行者
3.ダルヴィーシュ(イスラーム教神秘主義者の托鉢僧)
4.ブラーフマン(バラモン)
5.ジャンガム(シヴァ神信奉者)
6.ジャイナ教徒

これは,上の「常識的」な解釈とはだいぶ異なる「伝統説」です.

『ビージャク』には,他箇所でも「六派哲学」が言及されます.

ラマイニー30.1, 30.7(38頁)
「さらに六派哲学は誤った,兄弟よ,誤謬の衣服を身に着けている。...彼らは瀕死の状態だ。六派哲学にジャイナ教徒は,巻き込まれている。」

この箇所の注記(212頁)で橋元氏は次のように記しています.

「後半句の意味が,六派哲学の意味を古典インド哲学学派の意味にとれば,反ヴェーダ思想を唱えたジャイナ教を含めているので誤りとなるが,ラマイニー一・五の注釈に従えば辻褄が合うことになる。」

以上から次のことが分かります.

A.『ビージャク』の「六派哲学」はジャイナ教を含んでいる.

B.したがって,「常識的」な「六」の解釈は当てはまらない.

しかし,だからといって,伝統説が正しいのでしょうか.ラマイニー1.5で言及される「三者」とは,ハリ(ヴィシュヌ),ハラ(シヴァ),ブラフマーのことです.その三者が創ったものに「ダルヴィーシュ」が含まれているとするのは,意外すぎます.

ラマイニー30の文脈も,イスラーム教を念頭に置いている様子はありません.「四ヴェーダ」(30.2)や「ジャイナ教」(30.3),それに,「愛欲の神(カーマ)」(30.6)に言及するのみです.ここでも,「ダルヴィーシュ」が含まれているとするのは意外すぎます.

そのほか,サバド26.4,48.8,サーキー307に「六派哲学」への言及が見えます.26.4では,上と同様「九十六」と併記されています.残りの二箇所では「知識根拠」を説くものとしての「六派哲学」が念頭に置かれています.これに本当に「ダルヴィーシュ」が含まれるのでしょうか.

むしろ,ジャヤンタ(後9世紀後半頃)が『ニヤーヤマンジャリー』に挙げる次の「六派哲学」(SaTtarka)が当てはまるように見えます.

1.サーンキヤ
2.ジャイナ教徒(アールハタ)
3.仏教徒
4.チャールヴァーカ(唯物論者)
5.ヴァイシェーシカ
6.ニヤーヤ学派

あるいは,ハリバドラ・スーリが『シャッダルシャナサムッチャヤ』に挙げる次の分類でしょう.

1.仏教徒
2.ニヤーヤ学派
3.サーンキヤ
4.ジャイナ
5.ヴァイシェーシカ
6.ジャイミニの徒(ミーマーンサー学派)

ここでは,上のチャールヴァーカに代わってミーマーンサーが挙げられています.いずれにしても,ジャイナを含んでいるので,カビールの念頭に置く「六派哲学」として,ダルヴィーシュを含む「伝統説」よりは確かそうです.
  1. 2006/10/19(木) 20:09:53|
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若林忠宏インド音楽ライブ in Fukuoka


サンスクリット文法の講師もよくお願いしている山口さん(九大印哲OB)企画によるインド音楽ライブです.

警固のネパール料理屋「マイティガル」にて開かれます.

以下は送られてきた宣伝メールをそのまま転載.(詳細はマイティガルのクマールさんにお尋ねください.)

  1. 2006/10/15(日) 18:25:06|
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Correction of Jinendrabuddhi's PST

PST p. 16, ll. 9--10:
tad evaM bhagavato jJAnalakSaNaM prAmANyaM sahetukaM savipakSaprahANaviZeSaM sakAryaviZeSaM sasahAyabhUtaM codbhAsitam* itIyaM tAvad Anulomyena vyAkhyA.

Correction:
tad evaM bhagavato jJAnalakSaNaM prAmANyaM sahetukaM savipakSaprahANaviZeSaM sakAryaviZeSaM sasahAyabhUtaM codbhAvitam* itIyaM tAvad Anulomyena vyAkhyA.

EditionにはcodbhAsitamとあるが,codbhAvitamに訂正すべきである.脚注によれば,写本にはcodbhASitamとある.codbhAsitamは校訂者によるemendationであり,その旨,明記されている.これは,チベット訳のgsal bar byas soに従った旨も明記されている.しかし,筆者としては,このチベット訳は,「説き明かされた」(Apte: proclaimed)という意味でのudbhAvitaの訳と考える.この意味でのudbhAvitaはJinendrabuddhiのPST内の先行箇所にも用例が見られる.たとえばp. 15の用例である.そして,そこでの用法と現在の用法は全く一致する.すなわち,jJAnalakSaNaM prAmANyaM ... udbhAvitamという部分が両者に共通する.udbhAsitaの可能性は全く無いと言ってよい.

Here udbhAsitam should be corrected as udbhAvitam.

Ms has udbhASitam (according to the footnote) and the editors emended it to udbhAsitam following the Tibetan translation ``gsal bar byas so''.
But this Tibetan, I think, is the translation of udbhAvitam in the sense of ``proclaimed'' (Apte) or suchlike.

Furthermore, the usage of udbhAvita on p. 15, ll. 8--9 gives a strong support. The same phrase ``jJAnalakSaNaM prAmANyaM ... udbhAvitam'' is used in both cases.

p. 15, ll. 8--9: anena hi bhagavato jJAnalakSaNaM prAmANyam asAdhAraNo guNa udbhAvitaH.
  1. 2006/10/09(月) 11:34:37|
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Correction of Jinendrabuddhi's PST

Jinendrabuddhi's PST p. 1, ll. 10--11:
udbhAvitArthatattvasvAduraso 'yaM mayopakArAya/
diGnAganItiZAstravyAkhyAnakarambakaH* kriyate//

Correction:
udbhAvitArthatattvasvAduraso 'yaM mayopakArAya/
diGnAganItiZAstravyAkhyAnakaraNDakaH* kriyate//

Note:
Editionの脚注においてkarambakaHに対応するチベット訳(Tib)としてza ma togが挙げられている.Mahavyutpattiによれば,za ma togに対応するものとしてkaraNDakaHが挙げられている.

実際,「甘い汁」(svAdurasa)というメタファーからすると,籠,とりわけ,蜜蜂の「巣箱」という意味でのkaraNDakaHが当てはまる.karambaは「混ざった」という意味が第一にあるが,それでは意味をなさない.

訳は次のようになろう.
「ディグナーガの教義書の注釈というこの[蜜蜂の]巣箱――そこにおいて意味の真実という甘い汁(蜜)が集められた――が、[他者を]助けるために私により作られる。」


I would like to emend the reading ``karambakaH'' with ``karaNDakaH'' in accordance with the Tibetan translation ``za ma tog'' (as noted in the footnote), which is a translation of ``karaNDakaH'' according to the Mahavyutpatti. Furthermore, the metaphor or ``ruupaka'' of ``svAdurasa'' (tastefu/sweet juice/honey) fits the meaning of ``karaNDakaH'' in the sense of beehive, whereas ``karambakaH'' does not make sense.

Translation:
``I order to help [others], I produce this beehive, a commentary of Dignaga's teaching of science, in which sweet honey, the essence of meanings, is accumulated.''
  1. 2006/10/09(月) 11:16:01|
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Memoirs of the Institute of Oriental Culture

The UT-Repository has uploaded the Memoirs of the Institute of Oriental Culture.

http://repository.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/

See also links from

http://www.k4.dion.ne.jp/~sanskrit/Works.html
http://www.k4.dion.ne.jp/~sanskrit/WorksJ.html

for my articles.
  1. 2006/10/01(日) 21:21:25|
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Sudha Ragunathan



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Accompaniments:
Violin: Embar Kannan
Mridangam: Skanda Subramanian
Ghatam: A.S. Shankar
Moharsing: Sundhar
Tambura: M.R. Narayanan


  1. 2006/10/01(日) 19:22:16|
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Sudha Ragunathan



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Accompaniments:
K. Sivaraman --- Violin
T. Vaidyanathan --- Mridangam
S. Karthik --- Ghatam


  1. 2006/10/01(日) 19:04:47|
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Sudha Ragunathan


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  1. 2006/10/01(日) 19:02:34|
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Sudha Ragunathan


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Violin: Embar Kannan Mridangam: Skanda Subramanian Gatam: A.S. Shankar Moharsing: Sundhar Tambura: M.R. Narayanan
  1. 2006/10/01(日) 19:00:18|
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Sudha Ragunathan



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SudhaRaghunathan037.jpg



Violin: M.R. Gopinath
Mridangam: Tiruvarur Vidyanathan
Ghatam: Karthick


  1. 2006/10/01(日) 18:58:22|
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Sudha Raghunathan


SudhaRaghunathan034.jpg

SudhaRaghunathan035.jpg
  1. 2006/10/01(日) 18:49:11|
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Sudha Ragunathan


SudhaRaghunathan032.jpg

SudhaRaghunathan033.jpg
Sudha Ragunathan --- Classical Vocal Accompaniments: M.A. Sundaresan --- Violin Thiruvarur Vaidyanathan --- Mridangam S. Karthick --- Ghatam
  1. 2006/10/01(日) 18:44:19|
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Sudha Ragunathan



SudhaRaghunathan030.jpg




SudhaRaghunathan031.jpg



Sudha Ragunathan
Classical Vocal

Accompaniments:
K. Sivaraman --- Vocal
K. Sivaraman --- Violin
Thiruvarur Vaidyanathan --- Mridangam
Karthick --- Ghatam

  1. 2006/10/01(日) 18:37:26|
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ウィーン大学のインド学・仏教学



Vienna1 339.jpg


アカデミーの研究所と並ぶウィーンのインド学・仏教学の拠点がウィーン大学のインドロギーとチベトロギーの研究所です.

ショッテントアーから路面電車で二駅.

旧AKHにあります.

たしかに病院らしき構造です.

コンビニやレストランのある中庭に面したバルコニー.

大学の中でも唯一バルコニーを有するのがチベトロギーとインドロギーだそうです.

それぞれに付属図書館があります.

チベトロギーでは現在,博士課程に日本人学生が二人.

クラッサー先生の指導のもと,プラマーナ研究にはげんでいます.
  1. 2006/10/01(日) 11:31:57|
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