Pratibhanusarini --- 九州インド哲学ブログ2

On Indian Philosophy and Buddhist Studies

第14回インド思想史学会学術大会(京大会館)

年末恒例の「インド思想史学会」が京大会館にて開催されました. 最近の「印哲」の方向性を示した発表が揃った観があります. インド思想の文献学的研究の更なる深化としての写本研究.これが一つの方向. そして,哲学・思想文献をコアとする研究から,その周縁への広がり.今回は,インド音楽についての発表が二つもありました.いずれも,音楽理論書『サンギータ・ラトナーカラ』を取り上げたものです. 深化と拡大. 前半二つは,ドイツから日本へと移殖された(狭義の)「インド学」すなわち「ヴェーダ学」の二つの可能な方向を示しています.一つはヴェーダ儀礼からタントラ儀礼を経る現代からのまなざし. もう一つは写本へと遡るもの.これまで学会で知られていなかった新規資料の校訂は,確実に我々の知識を広げてくれます.テクスト校訂の作業は,地味で疲れる上に,すぐには成果の出ない作業です.しかし今後何百年と続くであろう研究の土台となるものです. 信頼できるテクストなしに古典は研究できません.未出版の資料が校訂される必要のあるのはもちろん,既に校訂されたものも再度,批判的に校訂される必要があります. 最後の特別講演で言う「現代版翻訳名義大集」は,ウィーンで進められている『タントラ術語辞典』(Taantrika-abhidhaana-ko"sa)の仏教版に相当するものともいえるでしょう. 現代語では意味の取りにくい漢訳語ではなく,原語・原典に立ち戻って,漢訳を介してではなく直接に現代語で術語を捉えなおそうという試みです.これも,漢訳に引きずられることの多かった前世代へのアンチテーゼとして,中村元あたりの世代から意識・強調されてきたことです. 1.テクストへの回帰 2.関心の拡大 3.現代からのまなざし この三つが今学会に見られた視座でしょう. 懇親会にて,堂山先生から最新刊のリグヴェーダ独訳を頂戴いたしました.
RIG-VEDA DAS HEILIGE WISSEN ERSTER UND ZWEITER LIEDERKREIS Aus dem vedischen Sanskrit uebersetzt und herausgegeben von Michael Witzel und Toshifumi Goto under Mitarbeit von Eijiro Doyama und Mislav Jezic VERLAG DER WELTRELIGIONEN im Insel Verlag Frankfurt am Main und Leipzig, 2007
日本人二人が『リグヴェーダ』を独訳するとは,さすがのインド人もびっくりでしょう. 二次会は,百万遍「門」にて.インド科学の大家,矢野道雄先生とともに,インド音楽の発表者二名,その他,インド仏教,インド文学,インド哲学の専門家もいれて,おおいに「精神の拡張」を図りました. %%%%%%%%%%%% 2007年度(第14回)インド思想史学会学術大会 日 時 2007年12月22日(土) 午後1時~ 場 所 京大会館2階210号室 大会プログラム 13:00 ~ 13:50: 永ノ尾 信悟 Vedic Predecessors of One Type of Tantric Ritual 13:55 ~ 14:45: 梶原 三恵子 Vaadhuula-G.rhyasuutra について 15:00 ~ 15:50: 北田 信 ミュージシャンの身体  ー 音楽理論書「サンギータ・ラトナーカラ(音楽の海)」に記述された胎生学・解剖学ー 15:55 ~ 16:45: 岡崎 康浩 13世紀インド音楽の音律とキンナリー記述 休憩 17:00 ~ 17:50: 特別講演  斎藤明 「現代版『翻訳名義大集』の構築に向けて」 総会 18:00 - 18:30 京大会館 2階 211号室 懇親会 総会終了後 211号室 %%%%%%%%%% なお,『ウッドヨータカラの論理学 -仏教論理学との相克とその到達点-』の大著を2005年に出版されたインド論理学研究者の岡崎康浩さんと,インド音楽について今回突っ込んだ発表をされた岡崎康浩さんは同姓同名──そして同一人物です.(その点,ヴェーダ学の高橋明先生とヒンディー語の高橋明先生が同姓同名の別人であるのとは違います.) また,会場にて,龍谷大学の桂紹隆先生編集の雑誌最新号(神子上惠生先生による創刊)を頂戴いたしました.
『インド学チベット学研究』 Journal of Indian and Tibetan Studies 第11号 2007年 インド哲学研究会
藤田祥道 大乗の諸経論に見られる大乗仏説論の系譜III─『解深密教』:三無自性という一乗道の開示─ 那須円照 『倶舎論』とその諸注釈における作用をめぐる論争─試訳─ 那須良彦 倶舎論根品と不相応行論─世親本論と諸註釈の和訳研究(2)─ 志賀浄邦 Tattvasamgraha及びTattvasamgrahapanjika第18章「推理の考察(Anumanapariksa)」和訳と訳注(1) 岡崎康浩 サンギータラトナーカラ第一章試訳・その1 Peter SKILLING Mrgara's Mother's Mansion: Emptiness and the Sunyata Sutras
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  1. 2007/12/24(月) 18:05:45|
  2. 未分類

Gringrin in Grippi's Forest, Island City Central Park, near Kashiihama, Fukuoka


ぐりんぐりん 002.jpg Built in 2005 for the "Island Flower Dontaku" National Urban Greenery Fukuoka Fair. Gringrin consists of three parts: one for event space; one for subtropical plants greenhouse; one for work-study program.

ぐりんぐりん 018.jpg According to Mr. ARAKI Ryusho, a graduate of Kyushu University and former Fukuoka City Councilor, Gringrin's cost is as follows: Initial cost (Construction expense): 1,600,000,000 (10,000,000 Euros) Administrative and maintainance expense (running cost): 36,000,000 (225,000 Euros) per year. (The entire park annually costs 93,000,000 yen=580,000 Euro)

ぐりんぐりん 077.jpg This artificial island was constructed by having landfilled part of Wajiro Tidal Flat, one of major shorebird sites in Japan. (Related article) The reclamation project of Wajiro Tidal Flats is infamous for many political scandals. And the bridge to the island "Umi-no-nakamichi Ohashi" completed in 2002 (750m long) is remembered by all Japanese with a harrowing traffic tragedy of Aug 25, 2006, caused by a drunk driver, a municipal worker of Fukuoka City. (Related article)

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ぐりんぐりん 041.jpg Calliandra (<Calliandra ベニゴウカン属<Ingeae ネムノキ連;A. julibrissin ネムノキは,Ingeae ネムノキ連Albizia ネムノキ属; See Wiki)

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See also: http://blogs.dion.ne.jp/sanskrit/archives/6458457.html *************** Gringrin: Design Toyo Ito & Associates, Architects Construction Takenaka Corporation and another company JV Related articles: http://blog.zaq.ne.jp/artholicdays/article/324/ http://www.designboom.com/eng/interview/ito.html
  1. 2007/12/16(日) 19:23:04|
  2. 未分類

Ajita and Vijaya editions by Prof. Dr. Kunio HARIKAI (Saga University)

Articles (and article editions) of Professor Kunio Harikai published in "Acta eruditiorum - General Education, Saga Medical School" (Saga Ika Daigaku Ippan Kyoiku Kiyo) of Saga Medical College (now Saga Medical School of Saga University) are available online. http://portal.dl.saga-u.ac.jp/ http://portal.dl.saga-u.ac.jp/simple-search?query=%E7%B4%80%E8%A6%81+%26%26+%E9%87%9D%E8%B2%9D&start=0&pagesize=10 http://portal.dl.saga-u.ac.jp/simple-search?query=%E7%B4%80%E8%A6%81+%26%26+%E9%87%9D%E8%B2%9D&start=10&pagesize=10 http://portal.dl.saga-u.ac.jp/simple-search?query=%E7%B4%80%E8%A6%81+%26%26+%E9%87%9D%E8%B2%9D&start=20&pagesize=10 1 アジターの梵文テキスト(3) / 針貝, 邦生 -- 佐賀医科大学一般教育,1985-3,佐賀医科大学一般教育紀要 / 佐賀医科大学一般教育 Vol.3 p.1-36 紀要論文 2 アジターの梵文テキスト(4) / 針貝, 邦生 -- 佐賀医科大学一般教育,1986-3,佐賀医科大学一般教育紀要 / 佐賀医科大学一般教育 Vol.4 p.1-44 紀要論文 3 アジターの梵文テキスト(2) / 針貝, 邦生 -- 佐賀医科大学一般教育,1984-3,佐賀医科大学一般教育紀要 / 佐賀医科大学一般教育 Vol.2 p.1-29 紀要論文 4 シャーバラバーシュヤ思弁編(Tarkapada)和訳 / 針貝, 邦生 -- 佐賀医科大学一般教育,1989-12,佐賀医科大学一般教育紀要 / 佐賀医科大学一般教育 Vol.8 p.27-68 紀要論文 5 アジターの梵文テキスト(6) / 針貝, 邦生 -- 佐賀医科大学一般教育,1987-12,佐賀医科大学一般教育紀要 / 佐賀医科大学一般教育 Vol.6 p.17-62 紀要論文 6 アジターの梵文テキスト(5) / 針貝, 邦生 -- 佐賀医科大学一般教育,1987-5,佐賀医科大学一般教育紀要 / 佐賀医科大学一般教育 Vol.5 p.1-38 紀要論文 7 アジター釈ヴィジャヤー(7) / 針貝, 邦生 -- 佐賀医科大学一般教育,2001-12,佐賀医科大学一般教育紀要 / 佐賀医科大学一般教育 Vol.20 p.1-46 紀要論文 8 アジターの梵文テキスト(7) / 針貝, 邦生 -- 佐賀医科大学一般教育,1988-12,佐賀医科大学一般教育紀要 / 佐賀医科大学一般教育 Vol.7 p.33-68 紀要論文 9 アジター釈ヴィジャヤー(1) / 針貝, 邦生 -- 佐賀医科大学一般教育,1995-12,佐賀医科大学一般教育紀要 / 佐賀医科大学一般教育 Vol.14 p.1-56 紀要論文 10 アジター釈ヴィジャヤー(2) / 針貝, 邦生 -- 佐賀医科大学一般教育,1996-12,佐賀医科大学一般教育紀要 / 佐賀医科大学一般教育 Vol.15 p.1-42 紀要論文 11 アジターの梵文テキスト(1) / 針貝, 邦生 -- 佐賀医科大学一般教育,1983-3,佐賀医科大学一般教育紀要 / 佐賀医科大学一般教育 Vol.1 p.1-30 紀要論文 12 アジター釈ヴィジャヤー(5) / 針貝, 邦生 -- 佐賀医科大学一般教育,1999-12,佐賀医科大学一般教育紀要 / 佐賀医科大学一般教育 Vol.18 p.1-52 紀要論文 13 ミーマーンサースートラ第2巻第1章論題5-17へのアジター釈とヴィジャヤー複註 / 針貝, 邦生 -- 佐賀医科大学一般教育,1992-12,佐賀医科大学一般教育紀要 / 佐賀医科大学一般教育 Vol.11 p.1-42 紀要論文 14 古代インドの病因論 : 運命と人為 / 安東, 弘子,針貝, 邦生 -- 佐賀医科大学一般教育,1999-12,佐賀医科大学一般教育紀要 / 佐賀医科大学一般教育 Vol.18 p.53-78 紀要論文 15 ハルトマン著『医の人間学-対話について』和訳(2) / 針貝, 邦生,柿原, 正幸 -- 佐賀医科大学一般教育,1996-12,佐賀医科大学一般教育紀要 / 佐賀医科大学一般教育 Vol.15 p.51-62 紀要論文 16 「動詞の意味の論題」へのアジター釈とヴィジャヤー複注 / 針貝, 邦生 -- 佐賀医科大学一般教育,1990-12,佐賀医科大学一般教育紀要 / 佐賀医科大学一般教育 Vol.9 p.1-50 紀要論文 17 アジター釈ヴィジャヤー(4) / 針貝, 邦生 -- 佐賀医科大学一般教育,1998-12,佐賀医科大学一般教育紀要 / 佐賀医科大学一般教育 Vol.17 p.1-50 紀要論文 18 クマーリラの語意(sabdartha)論(4) : kriyarthaとしてのakrti / 針貝, 邦生 -- 佐賀医科大学一般教育,1994-12,佐賀医科大学一般教育紀要 / 佐賀医科大学一般教育 Vol.13 p.1-28 紀要論文 19 インド伝統医学における病因としてのカルマ / 安東, 弘子,針貝, 邦生 -- 佐賀医科大学一般教育,1998-12,佐賀医科大学一般教育紀要 / 佐賀医科大学一般教育 Vol.17 p.51-66 紀要論文 20 ミーマーンサースートラ第2巻第2章論題1-7に対するアジター釈とヴィジャヤー複注 / 針貝, 邦生 -- 佐賀医科大学一般教育,1993-12,佐賀医科大学一般教育紀要 / 佐賀医科大学一般教育 Vol.12 p.47-103 紀要論文 21 ハルトマン著『医の人間学-対話について』和訳(3) / 針貝, 邦生,柿原, 正幸 -- 佐賀医科大学一般教育,1997-12,佐賀医科大学一般教育紀要 / 佐賀医科大学一般教育 Vol.16 p.41-46 紀要論文 22 アジター釈ヴィジャヤー(3) / 針貝, 邦生 -- 佐賀医科大学一般教育,1997-12,佐賀医科大学一般教育紀要 / 佐賀医科大学一般教育 Vol.16 p.1-30 紀要論文 23 アジター釈ヴィジャヤー(6) / 針貝, 邦生 -- 佐賀医科大学一般教育,2000-12,佐賀医科大学一般教育紀要 / 佐賀医科大学一般教育 Vol.19 p.1-49 紀要論文 24 アプールヴァ第三論題へのアジター釈とヴィジャヤー複註 / 針貝, 邦生 -- 佐賀医科大学一般教育,1991-12,佐賀医科大学一般教育紀要 / 佐賀医科大学一般教育 Vol.10 p.1-24 紀要論文 25 ハルトマン著『医の人間学-対話について』和訳(5) / 針貝, 邦生,柿原, 正幸 -- 佐賀医科大学一般教育,1999-12,佐賀医科大学一般教育紀要 / 佐賀医科大学一般教育 Vol.18 p.79-82 紀要論文 26 ハルトマン著『医の人間学-対話について』和訳(1) / 針貝, 邦生,柿原, 正幸 -- 佐賀医科大学一般教育,1995-12,佐賀医科大学一般教育紀要 / 佐賀医科大学一般教育 Vol.14 p.57-64 紀要論文
  1. 2007/12/14(金) 22:40:16|
  2. 未分類

Correction to PST

Divide the compound "avijJAyamAnaviSayA". PST 52.5: Edition: na hy avij\~n\=ayam\=anavi\d{s}ay\=a bhavanti Correction: na hy avij\~n\=ayam\=an\=a vi\d{s}ay\=a bhavanti 「なぜなら,認識されていないものは,『対象』ではないからである.」
Fukuoka 309.jpg
  1. 2007/12/09(日) 09:30:45|
  2. 未分類

日本南アジア学会九州支部例会

今回はいつもと趣向を変え,福岡アジア美術館にて行なわれました. 12月1日(土) 13:30~ 博多リバレイン 福岡アジア美術館 会議室(8階)      13:30 熊本学園大学非常勤講師        桑原知子氏による研究発表       「タミル映画の『劇場性』」  15:00 福岡アジア美術館学芸員       五十嵐里奈氏による収蔵品のギャラリートーク 16:00 作家による作家と作品の紹介およびアーティストトーク       「アジア作家は、福岡の街をどのように見たいのか」  アブダス・サラム(バングラデシュ) シャーマン・オン・ベン・アン(マレーシア) プルバ・ティンレイ・シェルパ(ブータン) 17:40 リバレイン内「あじカフェ」にて懇親会
Fukuoka 343.jpg 懇親会は,国際交流基金の南アジアフューチャーフォーラム(共催:早稲田奉仕園)参加者も交えて. http://www.jpf.go.jp/j/intel_j/news/0710/10-02.html インド: プリヤンカ・カコードカル シッダールタ・ダース スリランカ ハリンドラBダッサナヤケ ネパール デーヴラージ・フマガイン パーキスターン シャヒーナ・ハニフ バングラデシュ アバンティー・ハルン ブータン プルバ・ティンレイ・シェルパ 日本 日下部尚徳 コーディネイター 黒川妙子(国際識字文化センター) 担当:日本研究・知的交流部 アジア・大洋州課 大野,佐藤さん
  1. 2007/12/02(日) 09:09:37|
  2. 未分類

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