Pratibhanusarini --- 九州インド哲学ブログ2

On Indian Philosophy and Buddhist Studies

洞窟成就法

Kagoshima 039


ソームデーヴの論文を読んでいると,清弁の記事が

1884年のビールという人の論文にも言及しています

中観の論者として有名な清弁

大唐西域記14・3(水谷訳257頁)に記事があります

パータリプトラまで出かけて護法に会おうとするも果たせず

自分の疑問が解決できないので,未来に出現するマイトレーヤに会うことを決意

そのために,この世でじっとその出現を待つことを願う

観自在菩薩Avalokitesvaraの助言

Dhanyakataka国に行き執金剛神Vajrapaniに祈る

巌石の中の阿素洛(asura)宮で待つよう指示を受ける

「芥子に咒文をかけて石の巌壁を撃つと、豁然として大きく壁が開いた」(水谷訳260頁)

毒蛇の石窟であろうと恐れ慄いて誰も入ろうとしない中,促して最終的に6人とともに入ります

中に入ると石壁は元の通りに閉じてしまいます

アーンドラプラデーシュのDharanikottaでは,今も清弁が,マイトレーヤの出現を待っているというわけです

ソームデーヴが論じるように,bilasiddhi(洞窟の成就法)の典型的なイメージは


マントラの呪文で地下界への入り口を開ける

蛇族の住む地下界(patala)

地下界で,超美人の蛇族の女性や,アスラ族の女性とエンジョイ


ビールさんは面白いことに,清弁をアリババの話に結び付けています

Bhaviveka/Bhava/Bhavyaがアリババの「ババ」に

芥子(sarsapa)が呪文の「開け胡麻!」になったとのこと


ともあれ,人々が「毒蛇の洞穴だ」と恐れたというのは,まさに,蛇族の住まいとしての地下界への入り口という観念そのままです

T51n2087_p0930c26(06)? 城南不遠有大山巖,
T51n2087_p0930c27(18)?婆毘吠伽(唐言清辯)論師住阿素洛宮待見慈氏菩薩成佛之處。論師雅量弘遠,
T51n2087_p0930c28(02)?至?深邃,外示僧処逕V服,?弘龍猛之學。
T51n2087_p0930c29(02)?聞摩?陀國護法菩薩宣揚法教,學徒數千,
T51n2087_p0931a01(01)?有懷談議,杖錫而往。至波?釐城,
T51n2087_p0931a02(04)?知護法菩薩在菩提樹,論師乃命門人曰:
T51n2087_p0931a03(05)?「汝行詣菩提樹護法菩薩所,如我辭曰:
T51n2087_p0931a04(06)?『菩薩宣揚遺教,導誘迷徒,仰??心,為日已久。
T51n2087_p0931a05(03)?然以宿願未果,遂乖禮謁。菩提樹者,誓不空見,
T51n2087_p0931a06(01)?見當有證,稱天人師。』」護法菩薩謂其使曰:
T51n2087_p0931a07(02)?「人世如幻,身命若浮,?日勤誠,未遑談議。」
T51n2087_p0931a08(01)?人信往復,竟不會見。論師既還本土,
T51n2087_p0931a09(03)?靜而思曰:「非慈氏成佛,誰決我疑?」
T51n2087_p0931a10(05)?於觀自在菩薩像前誦《隨心陀羅尼》,?粒飲水,
T51n2087_p0931a11(03)?時?三?。觀自在菩薩乃現妙色身,謂論師曰:
T51n2087_p0931a12(02)?「何所志乎?」對曰:「願留此身,待見慈氏。」
T51n2087_p0931a13(03)?觀自在菩薩曰:「人命危脆,世間浮幻,宜修勝善願,
T51n2087_p0931a14(00)?生睹史多天,於斯禮覲,尚速待見。」
T51n2087_p0931a15(02)?論師曰:「志不可奪,心不可貳。」菩薩曰:「若然者,
T51n2087_p0931a16(00)?宜往丈゚羯磔迦國城南山巖執金剛神所,
T51n2087_p0931a17(00)?至誠誦持《執金剛陀羅尼》者,當遂此願。」
T51n2087_p0931a18(01)?論師於是往而誦焉。三?之後,神乃謂曰:
T51n2087_p0931a19(00)?「伊何所願,若此勤勵?」論師曰:「願留此身,
T51n2087_p0931a20(01)?待見慈氏。觀自在菩薩指遣來請,成我願者,
T51n2087_p0931a21(00)?其在神乎?」神乃授祕方,而謂之曰:
T51n2087_p0931a22(04)?「此巖石?有阿素洛宮,如法行請,石壁當開,
T51n2087_p0931a23(02)?開即入中,可以待見。」論師曰:「幽居無睹,
T51n2087_p0931a24(03)?勝|知佛興?」執金剛曰:「慈氏出世,我當相報。」
T51n2087_p0931a25(03)?論師受命,專精誦持,復?三?,初無異想,
T51n2087_p0931a26(02)?咒芥子以書B石,巖壁豁而洞開
T51n2087_p0931a27(07)?是時百千萬女V睹忘返,論師跨其?而告女H:「吾久祈請,
T51n2087_p0931a28(00)?待見慈氏,聖靈警祐,大願斯遂,宜可入此,
T51n2087_p0931a29(00)?同見佛興。」聞者怖駭,莫敢履?,
T51n2087_p0931b01(04)?謂是毒蛇之窟,恐喪身命。再三告語,唯有六人從入。
T51n2087_p0931b02(00)?論師顧謝時女C從容而入,入之既已,
T51n2087_p0931b03(03)?石壁還合,女F怨嗟,恨前言之過也。


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  1. 2011/05/30(月) 18:54:05|
  2. 未分類

朝日カルチャーセンター福岡教室:九州大学文学部提携講座

Varanasi335


「旅の人文学」

 身近な物見遊山であれ、人生に一度の聖地巡礼であれ、旅は、時空を移動し、自他の境界を超える経験をともないます。旅が、しばしば文学や芸術、宗教や思想を産みだす源となり、また逆にそれらの主要な対象とされてきたのは、そのことが大きな要因となっています。旅をめぐって6つの観点から考え、豐かで魅力あふれる人文学の世界へご案内いたします。

1)4月16日 漢詩における旅
…静永 健 准教授(中国文学)

2)5月28日 ヒンドゥー教聖地巡礼の旅
…片岡 啓 准教授(インド思想史)

3)6月18日 若い芸術家の旅路―トーマス・マン『トニオ・クレーガー』をめぐって―
…小黒 康正 教授(ドイツ文学)

4)7月23日 旅をめぐる思想
…遠城 明雄 教授(人文地理学)

5)8月20日 モノの旅―渡来仏画の作品誌―
…井手誠之輔 教授(東洋美術史)

6)9月24日 旅に代わるもの―オーストラリア先住民を中心に―
…飯嶋 秀治 准教授(文化人類学)

会場:朝日カルチャーセンター福岡教室

Patan336
  1. 2011/05/28(土) 21:03:32|
  2. 未分類

śubhāgamanapānagoṣṭhī: paṇḍitammanyasammelanam

TKVG5
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TKVG15
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TKVG13
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TKVG11
  1. 2011/05/26(木) 18:58:43|
  2. 未分類

vartamāna eva

而今Jikon

pakvarasa suitable for Sautrāntikas
  1. 2011/05/26(木) 18:10:31|
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九州大学文学部就任講義

2011年度 文学部就任講義
日時 5月18日(水)15:00-17:00
場所 箱崎文系地区講義棟102教室

倉田剛 准教授(哲学)
「存在論の課題」
(15:00-16:00)

Ellen Van Goethem 准教授(広人文学)
"Planting Trees and Healing Sites:
Geomantic Thought in China, Korea and Japan"
(16:00-17:00)

就任講義 003

就任講義 004
  1. 2011/05/19(木) 18:30:00|
  2. 未分類

received: Helmut Krasser "Bhaviveka, Dharmakirti and Kumarila"

Krasser 2011

Helmut Krasser

Bhāviveka, Dharmakīrti and Kumārila

In:
平成19年度~平成22年度科学研究費補助金(基盤研究(B))研究成果報告書
研究代表者:船山 徹 Toru Funayama,
課題番号19320010

中国印度宗教史とくに仏教史における書物の流通伝播と人物移動の地域特性
Chūgoku-Indo syūkyō-shi tokuni bukkyō-shi ni okeru syomotsu no ryūtsū-denpa to jinbutsu-idō no chiiki-tokusei
[Regional characteristics of text dissemination and relocation of people in the history of Chinese and Indian religions, with special reference to Buddhism]

(A Report of Grant-in-Aid for Scientific Research (B):
Project Number 19320010. March, 2011),

pp. 193–242
  1. 2011/05/14(土) 08:00:49|
  2. 未分類

published: 「ダルマキールティによる『集量論』I 9の解釈」

片岡啓

ダルマキールティによる『集量論』I 9の解釈
――『量評釈』III 320--352の分析――

哲学年報(九州大学大学院人文科学研究院)70

2011.3

pp. 43--75
  1. 2011/05/12(木) 08:27:36|
  2. 未分類

Wakatakeya brewery and restaurant in Tanushimaru, Fukuoka

Wakatakeya 204
Wakatakeya 194
Wakatakeya 189
Wakatakeya198.jpg


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  1. 2011/05/07(土) 19:35:31|
  2. 未分類

南アジア研究 第22号 2010年

南アジア研究
第22号


論文
福味 敦:インドにおける景気変動と財政運営

書評
絵所秀紀:
佐藤隆広(編)『インド経済のマクロ分析』,小田尚也(編)『インド経済:成長の条件』

藤森梓:
清川雪彦『近代製糸技術とアジア―技術導入の比較経済史―』

杉本浄:
田辺明生『カーストと平等性―インド社会の歴史人類学―』

学会近況

特集
日本南アジア学会 第22回全国大会テーマ別発表

特集
日本南アジア学会設立20周年記念 連続シンポジウム
インド亜大陸の5000年




p. 53
神聖王となることなることで>神聖王となることで

p. 57
全体の議論が〈存在の平等性〉向かって>全体の議論が〈存在の平等性〉向かって

p. 104
3 おわりに> おわりに

p. 185
第1巻が刊行されて(1982年)から,すでに半世紀がたつ>第1巻が刊行されて(1982年)から,すでに半世紀がたつ



雑誌全体のレイアウトですが,

1 はじめに

などの章タイトルのあと,四字下げで本文を組んでいます.つまり

1 はじめに
     XXXXXXXXXXXXX
    XXXXXXXXXXXXXX
    XXXXXXXXXXXXXX

という感じです.

全体として見ると,左の余白が大きく開いてしまっています.

見開きだと,右の奇数ページの左の大きな余白と,左の偶数ページの狭い(通常のサイズの)右余白がアンバランスで落ち着きません.

不細工とスペースの無駄に映りますが,これも趣味の違いでしょうか.
  1. 2011/05/03(火) 12:44:42|
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日本南アジア学会九州支部 5月度定例研究会

日本南アジア学会九州支部 5月度定例研究会

日時: 5月14日(土)13:30-17:00 (懇親会は17:30-19:30)

会場: 九州大学西新プラザ(多目的室)
〒814-0002 福岡市早良区西新2-16-23
TEL 092-831-8104 FAX 092-831-8105
http://www.kyushu-u.ac.jp/university/institution-use/nishijin/infomap.htm

発表: 太田 まさ子 氏((財)アジア女性交流・研究フォーラム)
「ケーララ州の女子教育とジェンダー平等―現状と課題―」


針塚 瑞樹 (筑紫女学園大学 非常勤講師)
「デリーにおけるストリートチルドレンの「自己決定」に関する考察―子どもとNGOの関係性
を中心に―」

南アジア研究例会 0082001年10月にオープンした九大西新プラザ
南アジア研究例会 009旧外国人宿舎
南アジア研究例会 010
南アジア研究例会 011
南アジア研究例会 012
南アジア研究例会 013
  1. 2011/05/03(火) 12:15:44|
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