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Pratibhanusarini --- 九州インド哲学ブログ2

On Indian Philosophy and Buddhist Studies

井野 2019

井野 2019:
72
sniyng > snying



75, n. 14
tathā hi sakandha mātramevaitat
>
tathā hi skandhamātram evaitat



asyadvayajñānasya
>
asyādvayajñānasya



ここの二つ,流通している電子テキストが間違っているだけで,もとのTucciのテキストは正しく書かれています.

つまり,誤った電子テキストをそのまま張り付けた結果,著者も誤ったという事情だと推察.

いっぽう,以下のものは,Tucciのテキストを訂正すべきでしょう.

vijñaptimātraṃ traidhātukam iti bhāvayan vijñānavādibāhyārthanairātmyam avatarati
>
vijñaptimātraṃ traidhātukam iti bhāvayan vijñānavādī bāhyārthanairātmyam avatarati



……唯識論者の[説く心の]外の対象の無我に入るのだ

……唯識論者は[心の]外の対象の無我性に入る



前の文章において「声聞は」が主語になっていますから,同じ構造の文のはずですから,ここでは,「唯識論者は」が主語になるのが自然でしょう.
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  1. 2020/01/11(土) 08:28:14|
  2. 未分類

received: インド哲学仏教学研究27(2019.3)

昨日大学宛に郵送されたものを落掌.

郵送業務など,面倒なことでしょうけど,作業をされた方に感謝.

ありがとうございます.



いま,雑誌の日付を見て驚きましたが,なんと,去年の3月.

昨年度までに出すはずが,ずれにずれて,年明けの今頃になってようやく出たというのが裏の事情だと勝手に邪推しますが事実は如何.

あるいは,そんな詮索をするのはいかんのか,あるいは,そんな詮索をするのは遺憾に思われるだけなのか.

あるいは,編集作業するひとの業務があっちからこっちへと移管してるうちに,流れに流れて遅くなったのか.

ニヤーヤの擬似論証因に,kaala-atyaya-apadista「時機が過ぎて示されたもの」というのがありますが,オフィシャルな公刊日から10カ月も経って実際に手元に届いたのを見ると,そんな語彙でも連想してしまいます.

頁数を見ると,53, 26, 14, 14となっています.

わたしが書いたころは,とにかくページ制限がうるさく,窮屈な思いをしたものですが,どうやら,そのような制限は取り払ったということなのでしょうか.

単に運用が緩くなったということかもしれません.

ちなみに,片岡 1999d(『インド哲学仏教学研究』6, 3-16)は14頁です.

片岡 1995(『インド哲学仏教学研究』3,47-60)も,14頁ですから,規定はそんなものなのでしょう.

ともあれ,経済的な問題がないならば,少々の頁数超過など気にせずに,自由に書かせるのが一番だと思います.

入れ物に合わせて自分が小さく身を縮めるのは,逃亡犯だけで結構です.

せっかく修論でいろいろと細かい研究をしたのに,その成果,しかも,ディテールが発表されず,死蔵埋没してしまっては,もったいないことこのうえありません.

木を見ても,隣との間がぎゅうぎゅうに詰まった木々は,枝をのばさず,縮こまって育ちます.

いっぽう,広い土地に自由に枝を伸ばした樹の美しいこと.

伸びれば伸びるものです.

論文も,ページ数制限かける意味は,経済的な理由(雑誌が重くなると送料が高くなる)が大きいのでしょうけど,いまや,ネット配信のほうが流通という点では重要――したがって現物の配布量は一定数で切ってしまえばいい――ですから,工夫次第ではないでしょうか.




インド哲学仏教学研究
27
2019.3.31

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エクリチュール論から照らす仏教研究
1-53

左藤仁宏
Mahavastuにおけるava-√lokの用例
55-70

井野雅文
『中観光明論』における一乗思想と如来蔵思想
71-84

余新星
伝法衣の相承と仏光派の法系図について
85-98
  1. 2020/01/11(土) 07:49:21|
  2. 未分類

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