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Pratibhanusarini --- 九州インド哲学ブログ2

On Indian Philosophy and Buddhist Studies

世界哲学史I

第10章 ギリシアとインドの出会いと交流
金澤修

電子版なのでページ数は出ませんが,「人格的主体の否定」の章

シンハセーナ


とありますが,彼が依拠したとするトレンクナー版の原文25,10-11にはSīhasenaとあります.


中村・早島訳(I 69)でも「シーハセーナ」とあります.

あるいは,なんらかの訂正根拠があるのでしょうか?

あと,na ... puggalo upalabbhatiを,中村・早島は「人格的個体は認められないのであります」と訳し,金澤は「「人格的主体・プッガラ」が存在することは認められません」と訳し,「存在することを」を補ったうえで,そのことを「認める」の意味に動詞を取っています.

しかし,中村・早島の「認められない」は,いわゆるupalabhの訳語として一部の人が使っていた「認得」,つまり,知覚・把捉の意味での「認められない」であって,ある事柄を「認める」(つまり承認する)というような意味で使っているのではないでしょう.

ともあれ,中村・早島の意図がなんであれ,原語に沿う限り,単純に,「見られない」「見受けられない」「知覚されない」「把捉されない」くらいでいいでしょう.

英語なら軽くis not foundくらいでしょう.

「存在することが認められない」というような大仰な主張がなされているわけではありません.

ここは,中村・早島の「認める」に引きずられて,あらぬ方向に意味拡張しすぎている気がします.

面白いことに,

sankhā samaññā paññatti vohāro nāmamattaṁ



中村・早島は「名称・呼称・仮名・通称・名前のみ」と訳していますが,

金澤は「呼称、通称、仮の名、慣用名、単なる名」と訳しています.

微妙な入れ替えの必要性が,私には不明です.

samaññāのPTS版辞書訳のa common appellationから,二番目を通称に変えたのでしょうか?
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  1. 2020/02/08(土) 11:11:19|
  2. 未分類

今夏

夏はオリンピックがありますが,印仏界隈も大忙し.

IABSにダルマキールティ学会.

いずれも韓国.

前者はソウル,後者は釜山.

https://www.dharmakirti2020.com/

2020.8.24-29

Shilla Stay Haeundae

という,海浜のホテルだそうです.

主催のウーさんも大変でしょう.

わたしも,なぜか,アカデミックコミッティーなる委員に.

日本からの参加者が多いので,プログラム構成云々の取捨選択にあたっては,事情の分かる日本人も必要とのことのようです.(私の他は,ビルギット,パリマル,小野基さん.)

要旨提出も終わり,選抜も終わり,プログラム構成も大枠ができたので,調整の上,そのうち,大会本部から発表されることでしょう.

わたしは金もありませんし,二連荘はつらいので,ソウルの発表はしないことに.

前回のIABSウィーンと、ハイデルベルクのダルマキールティ学会も,ちょうど金のないときで,えらい出費でした.

そのときも,同じ委員だった気がします.

にしても,ダルマキールティ学会,前回のハイデルベルクがえらく豪華なホテルだったので,主催のハードルがあがってる気がします.(そういえば,その前のウィーンも洒落た場所を貸切でしたし,広島も,ど真ん中の豪華な国際会議場でした.というわけで,ハードルが上がっているというよりは,正確には高止まり.いまさら下げるのも難しいのでしょう.)

西日本印仏で泊まっていたような雑魚寝の「海の家」とは大違いです.

インド感覚だと,もっとやっすい感じでやってほしいと思いますが,まあ,ウィーン人と日本人が中心ですから,みなさん,金にはさして困らないのでしょう.(ユーロやドルから見れば,ウォンだとかなり安いでしょうし.)

人と一緒に朝食したり,立ち話したりが学会では重要ですから,まあ,近隣の安ホテルにすることなく,少々高い指定ホテルでも,わざわざ泊まりますが...

「やすければやすいほどいい」「(どっちかというと)そっちのほうがえらい」というインド旅行の安宿志向がいつまでたっても抜けてないということでしょうか.

マドラス市街の有名安宿,きったないシャワーの排水溝にゴキブリがたかってる図がいまだ脳裏に焼き付いてます.

カーンチーだったかチダンバラムだったか,ドミニクが,「これが供物の行く末」と指差した先には,寺院の神像の足元に供えられた供物にたかるゴキブリの群れ.

強烈な絵柄です.

S藤さんなら卒倒するでしょう.

供物とゴキブリの連想・連関について,ドミニクがタミル語の表現を云々していた気がします.

供物にごきぶりはつきもののようです.

そういえば,ドミニクも,最高級いけいけの今流行のラグジャリーホテルよりも,かつての豪華ホテルが時代遅れになって少し廃れた感じのがVery interestingと言っていたのを思い出します.

タンジャーブールにドミニク,志田君と私の三人で写本を取りに行ったときも,すこしハズした感じの(しかしかつては豪華であったような)ホテルに泊まりました.

そこの寂れたジムで筋トレ.

志田君は,たしか,そこの売店で,日本製のシャトルラケットを発見,購入していたように覚えています.

にしても,釜山,えらいハイセンスなホテルで,屋上にプールまであるようです.

http://www.shillastay.com/stayhub/gallery/listGallery.do?hotlId=HUDSS#ad-image-3

たぶん,私とビルギットとアレックスは泳いでいることでしょう.(プローチダでも同じ構図.)
  1. 2020/02/08(土) 08:36:33|
  2. 未分類

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