Pratibhanusarini --- 九州インド哲学ブログ2

On Indian Philosophy and Buddhist Studies

意味

関係づけられる[意味]はジャーティに始まる四種である.あるいは,ジャーティのみである.
saṅketitaś caturbhedo jātyādir jātir eva vā/ KP 8ab



実際の用を為すものは個物であるvyaktiです.

つまり,欲しいと思う発動の対象になったり,避けたいという退却(回避)の対象となったりするのは,抽象的な存在ではなくして,現実に形をとった個物です.

目の前の牛が欲しいのであって,牛性が欲しいわけではありません.

しかし,個物と語を関係づけるのは不可能です.

第一に,個物は無数にあるので,いちいち関係づけを学ぶことは不可能です.

また第二に,「牛」と牛1との関係を学んだとしても,その語「牛」は,牛2に対しては逸脱してしまいます.

つまり,「牛」は牛1は指すけれども,牛2は指せません.

関係が未だ学ばれていないからです.

そこで,個物が持っている外的な要素であるupādhiが,語の関係づけ先となります.

マンマタは以下のような四種を考えます.

やや格好をつけた分類ですが,要するに,名詞・形容詞・動詞・固有名に対応するジャーティ・性質・運動・名称です.

1. 実在の属性vastudharma
 1.1. 既成siddha
   1.1.1. ものに命を与えるpadārthasya prāṇapradaḥ: ジャーティjāti
   1.1.2. 特殊付与因viśeṣādhānahetu: 性質guṇa
 1.2. 未成sādhya: 運動kriyā
2. 話者の恣意によって入り込まされたvaktṛyadṛcchāsanniveśita: 名称saṃjñā

牛性というジャーティ(全体としての種的属性)は,牛というものに息吹・命を与える本質的なものです.

白いという性質は,特殊性格を付与する原因です.

以上の二種は,既成物です.

これにたいして,運動というのは,これから実現されるべきものと捉えられます.

例えば,動いているという運動は,既にそこに出来上がったものとしてあるのではなく,実現されるべきもの・未成のものとして表現されています.

最後に「ディッタ」という人名のような固有名があります.

これは,対象の上に,話者の恣意によって,名称を外的要素として入り込ませたものです.

以上,四つに分類するのが普通でしょうが,白性や進行性やディッタ性というものを考えることも可能です.

とすると,語の意味は全てジャーティだとも言えます.

雪の白さ,ミルクの白さ,ホラ貝の白さ,といった様々な拠り所にある白さに共通する白性を考えるわけです.
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  1. 2012/12/29(土) 08:28:58|
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