Pratibhanusarini --- 九州インド哲学ブログ2

On Indian Philosophy and Buddhist Studies

間接表示

第一義が押し退けられると,それ(第一義)との関係がある場合に,慣用に基づいて,あるいは,目的に基づいて,他の意味が間接表示される.それが間接表示作用である.[それは,語に]付託された作用である.
mukhyārthabādhe tadyoge rūḍhito 'tha prayojāt/
anyo 'rtho lakṣyate yat sā lakṣaṇāropitā kriyā//



「[或る]技にクシャ・ラ(クシャ草を刈る)の人」と言った時,クシャラの第一義は「クシャ草を刈る」というものですが,それでは意味を成しません.

したがって,第一義が押し退けられます.

そこで,「クシャ草を刈る」という第一義の近くにある関係した意味で,慣用に基づいてよく知られている「巧みな」という第二義が採用されることになります.

すなわち「[絵を描くなどの]行為に巧みな」という意味となります.


「クシャ草を刈る」→ クシャ草を刈る →(慣用)→ 巧みな



また,「ガンジスに牛飼小屋」と言った時,ガンジスの流れの上に牛飼小屋はありえません.

そこで,ガンジス河の流れという第一義が押し退けられます.

次に近くにある関係した意味として「ガンジス河の岸」という第二義が採用されます.

「ガンジスに」→ ガンジス河の流れに →(目的)→ ガンジス河の岸に



しかし,これだけでは,なぜ,間接表示を用いたのかの理由が説明できません.

ここで間接表示を用いるには,それ相応の目的・動機があります.

では,その動機・目的は何でしょうか.

「ガンジスの岸に牛飼小屋」と言うように,ストレートに述べる場合と,「ガンジスに牛飼小屋」と述べる時とでは,何が違うのでしょうか.

間接表示を用いる時,ガンジスと小屋が近くに表現されますから,ガンジス川の持っている清らかさや涼しさといった性格までもが,牛飼小屋にまで投影されることになります.

すなわち,清浄性等という性格を理解させることが目的・動機となって,間接表示が起こっているわけです.

「クシャラ」が慣用に基づいてであるのに対して,「ガンジスに」の場合は,目的に基づいて間接表示が起こります.

語→ 第一義 →(慣用or目的)→ 間接表示対象



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  1. 2012/12/29(土) 11:37:33|
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