Pratibhanusarini --- 九州インド哲学ブログ2

On Indian Philosophy and Buddhist Studies

ヴァーチャスパティとジュニャーナシュリーの相互関係

ヴァーチャスパティの相対年代については,ダルマキールティ学会の室屋さんの論文があります.

Bhāsarvajña’s interpretation of bhāva eva nāśaḥ and a related chronological problem
Helmut Krasser, Horst Lasic, Eli Franco, Birgit Kellner (eds),
Religion and Logic in Buddhist Philosophical Analysis.
Proceedings of the Fouth International Dharmakīrti Conference, Vienna, August 23--27, 2005, Wien 2011, pp. 341--361.

その結論によれば,もう少し議論は複雑になるようです.

Muroya 2011:359:
If these two assumptions were the case, they would provide an indication of the following chronological sequence: first the NBhūṣ and the NKaṇ, then the AhVA, and finally the NVTṬ.



Vacas's NKan    Bhasarvajna's NBhus
   |
Jnanasri's AhVA
   |
Vacas's NVTT

ということです.

このように,ヴァーチャスパティとジュニャーナシュリーについては著作毎に分けて,もう少し微視的に見る必要があるようです.

室屋さんが同時に指摘するように,ジュニャーナシュリーは,AhVA (Ahetuka-vinasa-adhikara)以外では,例えば,Apohaでは,NVTTに言及しています.

すると,ヴァーチャスパティとジュニャーナシュリーは,同時代で相互に影響,著作毎に方向が違う,というような具合になるでしょう.

つまり,

Vacas's NKan
       Jnanasri's AhVA
Vacas's NVTT
       Jnanasri's Apoha

というような流れを想定しないといけません.

ともあれ,ヴァーチャスパティに関しては,ジュニャーナシュリーとほぼ同時代として,10世紀後半頃(そしてジュニャーナシュリーよりも年長)としておけば大過ないでしょう.

私としては,スチャリタをそれ以前に置きたいので,やはり,10世紀前半頃が妥当な線になるでしょう.

ほかにも色々と考慮すべき点はありますが,現状ベストの案としては,ひとまず,大体こんな感じにならざるをえないでしょう.
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  1. 2014/05/13(火) 23:27:39|
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