Pratibhanusarini --- 九州インド哲学ブログ2

On Indian Philosophy and Buddhist Studies

ガクシンPD

志賀島 046


学振のポスドク(PD,博士号取得後の3年間の研究職)の話になります.

昨今は,出身大学とは必ず別の教員に指導教員になってもらうようにという制限がつくようになりました.

これは,すごくよく考えられた制度で,今後,10-20年もすれば,その効果が出てくると思います.

つまり,学振のポスドクを貰う際には,東大にいた人も京大に移籍したり,あるいは,京大にいた人も九大に絶対に移籍しなければならない,ということです.(逆方向も然り.)

これは昔にはなかったことです.

昔は,同じ大学で学部・修士・博士・助手というようにして,ストレートであがってくるのがいわば「理想」でした.

しかし,それが不可能になっていて,学振のPDにおいては3年間は外に出なければならないということです.

私の学部の頃はといえば,東大と他大の交流など,皆無でした.

他大出身者との交流はほとんどなかったと思います.(学生時代の付き合いがないのだから当然です.)

それが今では,学振の若手交流を通じて,人が自由に行き来しています.

無知に基づく無意味な大学間対抗意識は消え去りました.



志賀島 027


私が学部の頃,博士課程の人で真面目に勉強している人はいなかったように思います.

昔は文系の博士課程にいても博士号を取るのは一般的でなかったのですから当然です.(ちなみに,例外ですが,戸崎先生は,1966年に『法称の研究』により文学博士(甲種)を九州大学より授与されています.これは文学部新制博士第一号です.http://kaula.blog110.fc2.com/blog-entry-1441.html

頑張る目標がなかったのです.

勉強したい人,博士号が欲しい人は海外に行くというのが一般的な身の振り方でした.

というわけで,海外に行かない場合は,修士論文で学問アガリ,という感じでした.

いまは,学振があるので,みんな,博士にあがっても,必死に論文を書いています.

学振の公募採用はかなり公平に行われていると感じています.

情実の入る隙は全くありません.

結果として,選ばれた人は優秀な人(つまり論文を頑張って書いている人)が多いと思います.

少なくとも至極公平な競争が行われています.

博士課程後に目指す先として「出身大学の研究室の助手になる」という昔のシステムよりよっぽど健全です.

というのも,選んでいたのは研究室の先生なので,そこには公平な競争など全くなかったからです.(たとえば助手を他大学出身者から選ぶなどということはありませんでした.)

現象として外から見た場合,単なる情実人事との差を見いだすのは不可能です.

つまり,昔の「助手」というのは公平・健全な制度ではなかったということです.

学問に関しては少なくとも,実績で競争するというのは最も健全なあり方だと思います.

若い人に誤ったメッセージが伝わるようなシステムはよくない,ということです.

つまり,頑張って勉強して論文を書くのではなく,先生に気に入られることで助手になるのを目指す,というあり方は不健全だ,ということです.

「昔は良かった」というのは色々あるでしょうけど,博士課程・課程後に関しては,今のシステムのほうが健全です.

つまり,

1.博士課程において博士号が取得できる
2.勉強しないとその先がない

という二点です.

書いてみると,ごくごく当たり前のことです.

しかし,その当たり前が全く当たり前でなかったのが昔です.



志賀島 023


今年から,K大出身のPDを一人受け入れています.

Q大印哲でPDをやりたい,という人は今後も大歓迎です.

サンスクリットの論書系(例:ミーマーンサー,ヴェーダーンタ,ニヤーヤ,ヴァイシェーシカ,サーンキヤ,ヨーガ,仏教論理学,シャイヴァ,ヴァイシュナヴァ)ならオールジャンルで何でも一緒に読みます.

箱崎キャンパスのある福岡市東区,犯罪も多いしチャリもなくなりますが,いいところです(笑).

東京・京都に比べると家賃も激安です.

大学近くには激安の殿堂もあり,スウェット上下の若者が楽しげに戯れています.

志賀島 025

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  1. 2015/05/04(月) 09:07:30|
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