Pratibhanusarini --- 九州インド哲学ブログ2

On Indian Philosophy and Buddhist Studies

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印象としては,やはり,ガンダーリー写本関係者は,勢いがあります.

やっていることが実質的ですから発表も面白い.




哲学部会は,バルトリハリについての発表が続きました.

やはり,バルトリハリは人気があります.

アイヤーのおかげだと思います.やはり,英語での紹介本があるのとないのとでは大違いです.

しかし,アイヤーとラグナータシャルマの校訂・ノートがあるとはいえ,肝心の校訂がやはりまだまだですから,どうも,足腰がしっかりしないという危険があります.




今回は,珍しくも,マンダナについての発表が二人.

ウーゴのは文意としてのpratibhaについてなので,小川先生が以前にどこかで発表されていたのと興味関心は同じものです.

バルトリハリ→マンダナ

というラインは,斉藤さんの発表からも明らかでしたが,やはり,重要です.

マンダナの場合,「この著作は文法学,この著作はミーマーンサー,この著作はヴェーダーンタ」というように分けるのではなく,全てを総合的にやる必要があります.別に,「後から別の学派に転向した」というわけではないはずです.斉藤さんのように,マンダナの著作全部,というような方向で研究を進める必要があるでしょう.

幸い,テクストに関しては,ブラフマシッディは校訂が完璧,それに,註釈類も既に綺麗に校訂されて揃っていますし,さらに,最新の研究であるディワーカルのものもあります.というわけで,ブラフマシッディに関しては,珍しくよい状況です.

Vidhivivekaに関しては,スターンの前主張部の,これまた凄い校訂があります.後半部がまだなので,そこに関しては,悪い校訂に頼らざるを得ないので,困りますが.(大昔に『パンディット』に掲載されたものと,それに基づくゴースワーミーの出版です.)

スポータシッディも,校訂がよく,しかも,懇切丁寧なケーララの註釈がありますから,こちらも問題なし.

しかも,スポータシッディの場合は,すでにアイヤーの英訳もありで,取っかかりとしては非常にやりやすくなっています.

マンダナの代表的なこの三つの著作を読めば,いろいろと面白いことが分かるはずです.

文法学,ミーマーンサー,ヴェーダーンタにまたがってやるわけですから,やる側の力量が問われますが.

ブラフマシッディとスポータシッディの校訂がよいのは,クップスワーミシャーストリーを始めとするマドラス学派が,あれこれと基本的な作業をやってくれているからです.彼らの仕事の意識の高さには驚かされます.

それに比すると,ベナレスからの校訂のレベルの低さにはあきれます.もちろん無いよりましですが...

しかし,いったん出版されると,インドの場合,「ならそれでいいや」ということになって,やり直すということがほとんどなくなってしまいます.結局,スターンの校訂のように,誰かがやり直さなければいけないことになるわけです.

やはり,研究の最初にちゃんとした校訂があるかないかは,その後を大きく左右してしまいます.




バルトリハリといえばアクルジュカル先生.

バルトリハリに関しては,さすが,どこに何があるか頭に入っているので,コメントも,「それに関しては,あそこを参照したらいいよ」というものが続きました.




にしても,ミーマーンサー研究者も,昔に比べるとかなり増えました.

むかしは,外国人研究者でテクストをちゃんと読んでいるまともな研究者というのは,テイバー教授くらいという状況が続いていましたが,いまは,地道に読んでいる人がヨーロッパにもアメリカにも日本にもいます.
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  1. 2015/06/30(火) 08:10:35|
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