Pratibhanusarini --- 九州インド哲学ブログ2

On Indian Philosophy and Buddhist Studies

Emending o to ā: オーからアーへの修正

校訂本にはoとあり,写本もその通りにあるのですが,註釈を写本から起こして見ていると,どうも,想定してる原文はāでなくてはいけないという結論に到りました.

A. षो
B. षा

そこで,もう一度,写本をチェック.

ひとつは,どうも,oの上の線に打ち消し訂正の線が入っている様に見えます.つまりBの読みに訂正している様子です.

しかし,明瞭なわけではありません.

他のデーヴァナーガリー写本は,軒並みA.

最後にマラヤーラム写本に当たってみると,果たして,Bが出てきました.

貝葉写本で左半分が折れていましたが,その箇所は,右にあり,必要箇所は幸いなことに途中で切れていませんでした.

このマラヤーラム写本,いちどチェックしたはずなのですが,このBの読みは見落としていました.

やはり,注意してないものは見えないものです.

写本の重要性,特に,優秀なマラヤーラム写本の重要性を再確認しました.

当然,これまでの先行研究は間違った読みを前提にしていますから,その解釈も全くの間違いとなります.(意味が正反対になってしまいます.)もっともらしく翻訳してありますが,実は,全くまともな意味をなしていなかったのです.

読み一つで全く意味が変わってくるので,こわいです.

やはり,テクストは慎重に確定する必要があります.

そして,異読の可能性が疑われる時には,もう一度、写本に戻ってチェックしてみる必要があります.

優秀な校訂本がいくら出ようとも,オリジナルの写本の価値がなくなることはありません.

そこには,見逃した貴重な読みが隠れている可能性が常にあります.
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  1. 2015/09/06(日) 13:49:36|
  2. 未分類

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