Pratibhanusarini --- 九州インド哲学ブログ2

On Indian Philosophy and Buddhist Studies

ハタヨーガという名称の最古の用例

ジェイソンによれば,意外なところに,ハタヨーガの最古の用例が見つかります.

我々にもなじみ深い,あの(松長先生の研究で知られる)『秘密集会タントラ』(紀元後8世紀)です.

秘密集会タントラ 18.161-163ab:
darśanaṃ yadi ṣaṇmāsair yad uktaṃ naiva jāyate/
ārabheta tribhir vārair yathoktavidhisambaraiḥ//
darśanaṃ tu kṛte 'py evaṃ sādhakasya na jāyate/
yadā na sidhyate bodhir haṭhayogena sādhayet//
jñānasiddhis tadā tasya yogenaivopajāyate//



この箇所についてジェイソンは英訳せず,ざっと流して解説しているだけです.

手元に昔買った和訳が見当たらないですが,和訳すると,次のような感じでしょうか.

六ヶ月経っても述べたような視観が全く生じてこない場合,
既述の儀軌と禁戒とにより,三度,取り掛かるべし.
しかしながら,そうやっても,視観が修行者に生じてこない[場合],
菩提が成就しない場合,ハタヨーガによって実現すべし.
その時,知の成就が,彼には,ヨーガのみにより生じてくる.



というわけで,ハタヨーガの起源を論じる際,文献的には,仏教タントラに最も古い用例が見つかる,ということが言えます.

ここからも読み取れるように,ハタヨーガは,あくまでも,仕方なく依拠する劣った二次的な方法であって,最優先の一次的な方法ではありません.

1.一次的手段
2.二次的手段:ハタヨーガ



この構造は,この後も引き継がれることになります.
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  1. 2016/07/06(水) 18:41:03|
  2. 未分類

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