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Pratibhanusarini --- 九州インド哲学ブログ2

On Indian Philosophy and Buddhist Studies

The 15th Chapter of Aśvaghoṣa's Buddhacarita in Sanskrit, newly discovered and edited by Prof. Matsuda

世界的に有名な現代日本の仏教学者といえば,辛島(昨年逝去),桂,松田という名前がぱっと思い浮かびます.(他の可能性を排除しているわけではありません.)

で,松田先生.

毎回,驚くような発見ばかりですが,今回は,さらにびっくり.

馬鳴(紀元後2世紀)作Buddhacaritaの第十五章,これまでサンスクリットが失われていたものです.

それを,トゥッチのサンスクリット写本の写真――三啓集Tridandamalaを撮影したもの――から回収したというから驚きも驚き,大発見です.(志賀島の金印を土中から見つけるよりも遥かに大きい衝撃です.)

仏教徒全員が読むべき(そして現に読んできた)仏教文学の最高峰の失われたサンスクリット原典が回収されたわけですから,

しかも,初転法輪といえば,ドラマチックな場面です.

図像を見るにしても,これを読めば,往時の人が前提としていた情景がよりvividになるでしょう.

なにしろ,原語で読めるわけですから.(漢訳やチベット訳で読むのとは明瞭さのレベルが違います.)

ありがたいことに,和訳も付されています.

馬鳴のいいところは,(当時の優雅な)詩も楽しめ,(当時と後続の仏教徒が当然の前提としていた)史実(仏陀の事跡)も楽しめ,往時の教義教養も楽しめるところです.

後代への影響力絶大の(つまり多くの人に読まれてきた)Buddhacaritaですから,仏教を伝統に沿って学びたい者には必読の書です.





松田和信
ブッダチャリタ第15章「初転法輪」――梵文テキストと和訳――
佛教大学仏教学会紀要 25 (2020)
pp. 27-44

Sanskrit Text and Japanese Translation of the Buddhacarita Canto 15
Kazunobu Matsuda
The Bulletin of the Association of Buddhist Studies (Bukkyo University)
Vol. 25 (2020)
pp. 27-44




姉妹論文は以下.

松田和信
三啓集(Tridaṇḍamālā)における勝義空経とブッダチャリタ
印仏研68-1(2019年12月)
pp. 1-11
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  1. 2020/03/21(土) 06:07:34|
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