Pratibhanusarini --- 九州インド哲学ブログ2

On Indian Philosophy and Buddhist Studies

停電

マドラス旅行でのこと.

イスラム地区の老舗ホテルの屋上は高く,近隣を一望できました.

夕暮れの風を浴びるには絶好の場所です.

薄暗がりの中,海とは逆方向に沈んでいく夕陽を見るのは気持ちいいものです.

日も沈んで暗くなったとき,街中の明かりが一斉に消えました.

停電です.

インドでは日常茶飯なので,別に驚きもしません.

しかし,ぱっと一斉に街の明かりが消えていく様子は,おもちゃの街でも俯瞰するような気持ちでした.

中には,ついている所もあります.

病院地区なのでしょう.

高級な地区は停電しないようです.


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タミルナードゥは,まだまだよいほうです.

アーンドラは,経済的には遅れていました.

ましてティルパティは,門前町とはいえ,ただの田舎町です.

毎日毎日,停電でした.

だいたい,朝の8時から10時,そして,昼の2時から4時,そして,夜の7時から9時,というようなスケジュールでした.

朝はさっさとシャワーを浴びて,用を足しておかないと,タンクの水が切れていたりするから用心です.

ちゃんと,タンクに水があるのを確認して,バケツに水をためてからトイレに入らねばなりません.

停電の間はタンクに水が供給されないからです.

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ちなみに,シャワー,というか朝シャンは,水オンリーです.

最初は,これになれるのが大変でした.

毎日,たいがい最高気温が30度を超えるとはいえ,朝は少し涼しい時もあります.

寒い思いをしながら,えいやっと,水シャワーです.

風邪を引いた時はさすがに辛いので,温水をつくります.

旅行用に携帯する湯沸かし器みたいなやつの大きいものです.

プラスチックの持ち手から,鉄が伸びていて,それをコップの中の水に入れると,鉄の発熱によって沸騰するという原始的な仕組みの湯沸かしです.

巨大な電極という感じです.

ドゥベーに相談して,相場の値段を聞いてから,近くの雑貨屋さんから買ってきました.

当然,しばらくは,Mathの中の人気者で,みんな,風邪をひくと,それを借りに来ていました.

しかし,巨大バケツの水をお湯にするには,やはり時間がかかります.

30分も前から,電極を突っ込んであっためていました.

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停電は計画停電です.

ちゃんと決まった時間に消えて,決まった時間に回復します.

そのころは,まだ,パソコンも持っていなかったので別に困りません.

停電になると,暗闇の中でぺちゃぺちゃ会話するのは,むしろ,楽しいものです.

誰かは,ここぞとばかりに,非常用の蛍光灯を持ち出してきます.

しかも,なぜかわかりませんが,ラジカセ機能のついた非常用蛍光灯です.

グロテスクにもほどがあります.

「これは日本製だ」

とかいって,さも自慢げです.

ラジカセに,でっかい非常用蛍光灯,しかも,蛍光灯の腕がぐるぐる回ります.

そんな不格好なものを日本が作るわけないだろうと思って国籍をチェックです.

中国製でした.

しかし,まあ,せっかく自慢しているのですから,

「そうみたいだ」

と答えておくことにします.


ある日のこと,ショーレイがテレビでやるというので,みんな大騒ぎです.

宣伝カーまで出て,「夜の7時から放送しまーす」と流しています.

せっかくなので,上の階のオーナー家族の部屋で見ることにします.

この日は停電もなく無事に見れました.

しかし,前半がおわったところの中休み(インターミッション)で,テレビ宣伝が流れ始めたころ,突然,停電.

まさか,前半だけ見せて,後半は停電で見れないのでしょうか.

しかし,みんな,涼しい顔です.

「大丈夫,大丈夫」

といって,チャイを飲んだりしています.

10分もしたころ,おそらく宣伝が終わったころでしょう,何事もなかったかのように電気も回復.

どうも,ショーレイの放映にあわせて,停電の時間を調整していたようです.

宣伝の間だけ停電.

なんだ,やればできるんじゃん,という感じです.
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  1. 2010/02/14(日) 11:12:29|
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